2022年12月6日
〈 歯周病を原因とした糖尿病 〉
なぜ歯周病が糖尿病と深く関係していると言われるのか。
その仕組みって
歯と歯茎の隙間(歯周ポケット)に歯垢が溜まり、そこに歯周病菌が繁殖してしまうと免疫細胞である白血球が歯周病菌を退治しに集まってきます。
この時、白血球が歯周病の出す毒素に触れることで糖尿病の原因に
難しい話になりますが
TNF‐α(ティー・エヌ・エフ・アルファ)と呼ばれるサイトカインの一種である物質を放出するのですが、この TNF‐αには血液中のインスリンの働きを妨げてしまう作用があるのです。
インスリンは糖分を肝臓や筋肉などに取り込み、エネルギー源に変えるように働きます。
このインスリンの働きによって、血糖値は正常範囲内に維持されます。そのため歯周病で TNF‐αを多く放出している場合、インスリンの働きが低下して血糖値が上昇しやすくなり、糖尿病を発症するリスクが高まるのです。
サイトカインとは…
細胞から分泌される低分子のタンパク質で生理活性物質の総称。生理活性蛋白質とも呼ばれ、細胞間相互作用に関与し周囲の細胞に影響を与える。放出する細胞によって作用が変わる。
糖尿病患者は歯周病発症率が高い
血糖値が高くなると糖尿病が進行し、血液がドロドロの状態が続きます。
そうなると今度は歯茎の毛細血管の血流が悪化してしまい、血液が行き渡らなくなってしまうため白血球が歯周病菌を退治できなくなってしまうのです。
逆に歯周病菌をきちんと治療すると血糖値が下がり、糖尿病が改善されたことが世界の各地の研究者によって報告されています。
1月30日 6時20分
1月30日 30分後
1月31日