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きれい過ぎは、危ない(2)

綺麗になり過ぎる「恐怖」は深刻!

90%細菌で出来ている私達、細菌のバランスが崩れてきている今、悪玉菌の力が強くなり、今はピンチ!!

私たちの体の中にも、外にも大切なのは微生物(細菌)
化学の発展と共に、いつの間にか微生物(細菌)は、悪者に。

昭和の半ばくらいまでは、東京でも木の葉などで出来た腐葉土に多く昆虫がいました。それは微生物(細菌)によって、温度も安定、栄養も豊富なため昆虫はそこで幼虫として越冬するのです。

昆虫などにとって最高の環境! 本当は私たち人間にとっても良いはずなのに。

そんな土から「抗生物質」も作られる・・・。

 

私たちの今の環境は、見た目きれいですが、子供たちが土を触ると、汚いからすぐ洗いなさいと教えています。昔のように生きた土ならそれほど怖くわない・・・でも今怖いものは、細菌以外にも多くあるから考えてしまいます。そんな土に変えてしまったものは私たちが作った物質。

猫も犬も、自分の腸をを整えるために草を食べるのですが、今はその草を食べさせることが不安で出来ません。なぜ・・・土が汚染されているから・・・そう多くの消毒剤などを使った草が怖いからですよね。
その怖さを知っていても、有害な昆虫がいるために消毒をする、消毒をすることによって益虫も死んでしまい、そこでも害虫と益虫のバランスが崩れてしまい、毎年、消毒、消毒となり、昆虫や動物が住めない場所となっていくわけです。

それと同じことが、「私たちの環境」や「私たちの体」でも起こっているのです。

抗菌、殺菌、除菌剤・・・それらグッズでいっぱい
その弊害をやっと欧米で動きだしてはいるものの、中途半端。
日本は、どうなっているのかな???
抗菌、殺菌、除菌剤等の化学物質が、人の体内から検出されたとい報告も(下記の『Science』誌オンライン版に)

また、抗生物質の乱用は、私たちの体内の微生物(細菌)のバランスを崩すので、上手に使って初めて良い薬になるのではないでしょうか。

「綺麗を求め過ぎて」自分たちの首を絞めているのではないかな?

 

『Science』誌オンライン版に

米国のバスルームや清掃道具の戸棚を探せば、殺菌剤入りの製品がすぐに見つかる。最も一般的な殺菌剤のひとつであるトリクロサンは、薬用ハンドソープの約75パーセントに入っている。

16年7月22日付けで発表された意見論文では、シカゴ大学で微生物を研究するアリソン・イーとジャック・ギルバートが、この薬品漬けの社会を変える必要性を訴えている。
2人は、こうした殺菌剤との接触がどれほどたやすいものであるかについて述べている。トリクロサンは薬用ハンドソープに限らず、一部のウェットティッシュや歯磨き粉、化粧品、洗剤、まな板、おもちゃ、プラスティック製品などにも含まれているのだ。
トリクロサンは、経口と皮膚を経由して体内に取り込まれる。人体の中に存在しているほか、母親から胎児に移ることもある。複数の研究によると、赤ん坊は誕生直後から殺菌剤に晒されることがわかっている。これは、殺菌剤に大きく依存している病院出産を行った場合に特に顕著だ。

論文では、体内のマイクロバイオーム──われわれの体内や体表に存在する、健康に大きな影響を与える微生物の集まり──が形成される初期段階で殺菌剤に晒されることにより、わずかではあるが長期的に健康に影響を与える可能性があると記されている。殺菌剤が人間のマイクロバイオームを混乱させることで、神経疾患から関節炎、アレルギー、肥満、過敏性腸症候群まで、広範にわたる症状が起こる可能性があるからだ。

実験生物として利用されるゼブラフィッシュなどの小さな魚を使った複数の研究により、トリクロサンによって実際に腸内のマイクロバイオームが大きく変化することがわかっている。魚の場合、トリクロサンを取り除くと腸のマイクロバイオームの状態は元に戻る。しかし人工的につくられたマイクロバイオームを用いた研究では、トリクロサンに晒されることによって細菌のコミュニティは恒久的に変化したという。

薬品漬けの社会

スタンフォード大学とコーネル大学の研究者は2016年5月、人間におけるトリクロサンの影響についての調査結果を発表した。

13人のボランティアを2つのグループに分け、ひとつのグループはトリクロサンを含む製品を4カ月、その後含まない製品をさらに4カ月使ってもらった。もうひとつのグループは反対に、トリクロサンを含まない製品を4カ月、その後含むものを4カ月使ってもらった。

8カ月後、2つのグループの口腔内と腸内のマイクロバイオームには統計的な違いはなかったという。また、トリクロサンを意図的に使っていないグループの尿からもトリクロサンは検出されている。「(現代の社会では)人は生まれる前から日常的にトリクロサンへ晒されているため、人間のマイクロバイオームはすでにこうした環境に適応しているのかもしれない」と研究者らは指摘している。

米食品医薬品局(FDA)では現在、ハンドソープに含まれるトリクロサンの安全性と利点が再検討されている。EUと米国ミネソタ州では、市販品に含まれる殺菌剤を部分的に禁止する議案が可決されている。

なお、普通に手を洗う状況では、薬用ハンドソープのバクテリアを落とす効果は「普通の石けんと水」と変わらないことが研究からわかっている。
トリクロサンは、今取り上げられている物質ですが、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、クロロキシレノールこれらも要注意!